壬生義士伝 浅田次郎

壬生義士伝 上

壬生義士伝 上

映画公式サイトhttp://www.shochiku.co.jp/mibugishi/
映画が日本アカデミー賞最優秀作品賞にて、最優秀主演男優賞、最優秀助演男優賞受賞したことが記憶に新しいこの作品。(また後ほど書きますが、この映画は何がいいって主演助演の2人の男優の演技につきます!)
浅田次郎とは、”泣かせ”のイメージが強いですが、まさに私はこの小説の終盤、涙が流れて、嗚咽がとまりませんでした。
しかし、この作品は決して今はやりの純愛泣かせだとか、わざとらしい演出効果によるものではありません。純粋に、自然に自分でもびっくりするくらい綺麗な涙が出てくるのです。その理由は、この作品全体に流れる風のような透明さと、主人公や彼を囲む人たちのあまりにも魅力的なさま、そして浅田次郎の心のまっすぐな美しさがあるからだといえるでしょう。ここ最近読んだ歴史小説の中では最低でも3本の指に入るものでした。