関が原 司馬遼太郎

関ケ原(上) (新潮文庫)

関ケ原(上) (新潮文庫)

でったあ歴史大作!!!といったカンジのたたずまい。↑は文庫ですが、ハードカバーの本は、その姿だけでも威厳に満ち溢れています。
司馬遼太郎の作品はなぜこうにも登場人物たちが魅力的なのでしょうか。よく歴史物は小難しいだとかつまらないだとかで敬遠されがちですが、こんなに魅力的な人々の人生を目と頭を動かすだけで味わえるんだから、絶対に体験するべきだと思います!
司馬遼太郎はその中でもとくに歴史人物への愛を感じます。授業ではただ単に「徳川家康の対戦相手」としか教えてもらえない石田三成人間性を時代も超えてまるで自分が彼の友人やなにかであるように感じられてきます。つまり、ぞっこんに惚れてしまうワケです。読めばわかりますが、主君の死を嘆き、忠誠を近い、そして強敵へ向かう恐怖や様々な葛藤に苦しむ彼の姿は、生身の人間そのもの。教科書読む前に、これを読んで勉強したほうがぜっっったい面白いです。