BASARA 田村由美

確実にわたしのなかで少女漫画殿堂入りを果たしました。
こんなに面白い、格好良い、切ない少女漫画があっていいのか?
今の栄光が滅んだ未来の日本を舞台にするというこの王道SM、じゃないSFっぷり、
女の子が男に変装して活躍するっていう少女マンガの定番、
愛した男が敵だったなんていうロミジュリ恋愛。
こうやって書いたらありきたりに見えてしまうんだけど、とにかく独創的なんです。
幕末の維新を思い出させるような時代背景にもかかわらず、
現代のわたしたちの世界と何ら変わらない問題に立ち向かう主人公。
とあるサイト様でも紹介していた名台詞を引用いたします。



「支配されるな!簡単に乗せられるな!だまされるな!己の望むことを!己の望むように!己で考え!己で選び!己で決めろ!己を信じ、己を頼め!己の意思で、判断で、誇りを持って己の為に生きよ!」
「オラは魚を釣って食べるだす。それはフツーだべ。魚もオラを食べていいのだす。それもフツーだべ。けんど戦とかそういうのは、フツーじゃなくて気持ち悪いのだす。しなかったらしなくていいのだす。宝とは命だべ。魚を釣って食べることのできる命だべ」

どうです、こんなセリフの出る少女漫画、見たことございますか。
とにかくセリフ、キャラクター、ストーリーどれも魅力的です。
それでいて乙女の心をぐっとつかむラブストーリーもばっちしなんです。ええ、泣きましたとも。号泣ですよ。
男性にも抵抗なく読める少女漫画だと思います。むしろ女性の方がびっくりするかな?
田村由美はFlowersという雑誌で7SEEDSという連載をしていますが、どちらもお勧めです。
人間ドラマ+少女漫画+冒険活劇=熱い涙が流れる傑作というこの方程式。

いやー熱く語ったなあ。